やなもんですが、それはそれで


さっきまで
私の前に座っている
コピーライターの男の子が
うちのディレクター(自称)に
おもいっきり企画のダメ出しをくらって
気の毒なほど落ち込んでいます。
いや
私に言わせれば
そのディレクターの性格が悪いだけで
普通に
「ここの意味がわからないんだけど」と
疑問を呈すればいいだけのところを
なんかもう
おまえなんか人間失格じゃ!
みたいな
ニュアンスなんですよね。

しかも
言ってる内容が
筋が通ってるようで
ぜんぜん通ってないし。


だけど
声がやたら大きいのと
相手の言葉をすぐに遮ってしゃべること、そして
聞かれたことに
疑問形で返すという
(私はこのディベートテクニックが大嫌い)
自民党の山本ナントカという
キャンキャンうるさい議員のような
いやらしさで
若い男の子は
言葉が返せないのですね。


よっぽど
「ちょっと〜それはないんじゃないっすか」
と口を挟もうかと思いましたが
事情もよくわからないし
子どものけんかに親が出ていくようで
(ちょっとちがうか)
まあ
未来のある若者には
こういう試練も必要か…と思い
静観してました。


そうこうしているうちに
私に
得意先の漢方メーカーから
電話がかかってきて
さっきファックスで送った
折込チラシのサムネイルに
思いっきり
ダメ出しされてしまいました。


自分でも
いまいちインパクトに欠けるな〜
と思いつつ
時間に追われて送ってしまったものだったので

仕方ないですね。
それに
うちのディレクターとちがって
クライアントの指摘は
的確かつ冷静、そしてやさしいものでしたから。



それにしても
こういう仕事って
不思議というか、因果というか



私は
コピーライターをやって
もう20年近くになるのですが
ふつう
専門職で20年やってるといえばあーた、
ベテランもベテラン、
押しも押されもせぬプロフェッショナル、
ですよね。
看護婦でいったら婦長さん、
料理人ならシェフ?
美容師ならカリスマ?




なのに
この仕事と来たら
何十年やっても
クライアントの一言で
「ダメ出し」されちゃうんだよな〜


万年、初心者気分というか
いつまでたっても
自信とか、キャリアとか
そんな言葉とは無縁…。


あ、でもそれって私だけかもしれません。
TCC年鑑の審査員とかしてる人は
クライアントから「だめ出し」されることは
ないのかもしれない。




そういう意味では
いつも
緊張感があるというか
安心感がないというか
因果な仕事だなあ〜と
ふと思ってしまいました。



がんばれ、S君。
あと15年もしたら少々のダメ出しくらいで
落ち込まないようになるさ。






私は
あまり雑誌は読まないのですが
自分のお金で買っているのが
ダヴィンチ」と「クウネル」。
(最近「Think!」も購読はじめました)

今日、本屋にたち寄ったら
「クウネル」が発売されていたのでうれしいな〜

夜寝る前にお風呂に入って
あたたかい飲み物を用意して
テレビは消して音楽をかけて
ゆっくり読むのが
この雑誌の読み方としては
いちばん似合っている気がします。

なんか
上の文章そのものが
すでにクウネルモードや…