土曜日に、本を買いました。

「なんとか会社を変えてやろう」
柴田昌治著
日経ビジネス人文庫


ベタなタイトルです、はい。
でもこの本が面白い。
企業改革に必要なキーワードやプロセスがすごくわかりやすく
書かれていて
それらのひとつひとつが凄く納得できて
ときどき胸が熱くなったりしました。

まだ全部読んでないのですが
ちょこっと紹介すると

  1. 意識改革では変われない。

大前提として。意識改革というのは説教されてできるものではなく
自分のアイデンティティに目を向けて本人が自然な意志でやるもの。
多くの企業に見られる体質悪化の要因は
個々の心の持ちようと言うより、組織の安定を守るという建前によって
構築された牽制的な人間関係である。
だから意識改革を説くよりも
人と人とがきちんと信頼関係を結べるように
お互いの向き合い方を健全化していくことが
実践的な風土改革のアプローチである。

  1. 見えにくい部分を改革する。

企業改革には「見えやすい部分の改革」と「見えにくい部分の改革」があり
戦略、事業計画、制度、業務プロセスなどが前者で
企業風土とか体質といわれるものが後者。
見えやすい部分とは改革しやすい部分ではあるが、これだけを変えても会社は変わらない。逆に拒絶反応を起こして悪影響をもたらしかねない。
「見えにくい部分の改革」を変えることこそが大切である。

  1. 問題を見えやすくする。

「問題が見える仕組み」を作ることがポイント。
たとえばトヨタなんかはある問題が起こったときに
すぐさまそれが顕著化するシステムをつくっている。
責任の所在がはっきりするシステムをつくっている。
なぜなら問題がきちんと見えて、はじめて人は解決しようと思うから。
ただし、このやり方は社内の信頼関係をきちんと構築してから行わなければ大混乱を引き起こす。

  1. つまり企業改革のプロセスは。

第1ステージは「相談しあえる関係作り」という目に見えない部分の改革。
第2ステージは「理念、ビジョン、方針、戦略、マネジメント改革」という目に見えやすい部分の改革。
第3ステージは「仕組みが行動様式に定着化」すること。
この第1ステージを抜きに第2ステージからいきなり始めるから失敗する会社が多い。
ただし第1ステージの比較的初期から第2ステージの理念やビジョンが議論されることも多い…大切なのは土壌をまず耕すこと。


本書ではこのあとに
第1ステージの「人と人とが向き合い方を変える」ための
具体的な方法が語られているのですが
いちいち納得できるんですよね〜。
特に私が取り入れたいと思ったのは
「気楽にまじめな話をする場」を作ること。
まじめに真面目な話をする場、つまり会議でなく
気楽に気楽な話をする場、つまり飲み会でもない
ほんとうの情報交換の場。
すごく大きな会社なら
難しいことだけれど
うちの規模なら比較的かんたんにできそう。

すでに私も
何人かの特定の人とは
やっているような気がします。
そして
そんな「気楽に真面目な話」から
今回の会社改革という意識が生まれたような気がします。


ふだんあまり
このようなビジネス書というか
ビジネスマン啓蒙書というか

読まないせいか
なんかすっかり感化された気分です。


とくに感動したフレーズを、ちょこっと紹介。


今までは風土・体質の改革というと
「そんなもの変えられるわけがない」が通念でした。
人が絡む問題だから、意識を変えるしかないという見方もありました。
でもそれを「おかしいと思うことをおかしいと言えるようにすること」と
言い換えてみたらどうでしょうか。
「こういうことをやってみたら堂だろう、と言った提案を抵抗なくできるようになること」と言い換えたらどうでしょう。
あるいは変えていくための具体的なステップとして
「おかしいと思うことの裏にある、見えていない問題を見えやすくする仕組みをつくること」と言い替えてみたらどうでしょう。
問題を見えやすくすることは仲間のネットワークをつくるために
避けては通ることのできないステップなのです。
風土・体質をかえるというのは、この仲間のネットワークをつくることから始まります。
なぜならおかしいと思うことをおかしいと言えたり
何か提案をするには
誰かが必ず自分の言ったことを受けとめてくれる、という安心感が必要です。
より具体的には、経営に対する信頼感、仲間に対する信頼感を作ることができれば
風土は確実に変わっていくのです。


ふう。長くなってしまいました。


これって理想論でしょうか?


月曜からはりきって書いちゃいました。
今週もがんばりましょう。

土曜日にお風呂やさんで体重はかったら
1,5キロ増えていてショックな私。
お水の効果、なし…。
でも今日も飲んでます。